6時間の山登り、Observation Trail
山小屋風のコテージは中々快適でした。Zion Lodge、お勧めです。
今日は、この旅で一番長く大変であろうトレイルを歩く予定です。本当はAngels Landingという絶壁を登るトレイルに挑戦したいのですが、これは3歳児の子連れでは足場が悪いので無理そうです。下の写真がAngels Landing。S字の川に飛び出した凄い絶壁で、頂上からは360度のパノラマでまるで空を飛んでいるかのような気持ちになるそうです。トレイルはこの裏にあるようです。
代わりに登ることにしたのは、Observation PointというAngels Landingの真向かいにある、より高い場所まで行くトレイルです。こちらの方が道は整備されていて家族連れでも歩けそうですが、より高い場所に上るため、時間は登り4時間、下り2時間ぐらい標準的に掛かるようです。下の写真の、右上の崖の頂上がObservation Point。下にある道やバージン川との高低差は655m、距離は往復で13km。
「地球の歩き方 ~ アメリカの国立公園」によると、このトレイルは
眺望ではナンバーワン。ただし勾配がきつく、後半は日陰がないので、夏の正午前後の時間帯を歩くのは避けたい。無料のシャトルの始発に乗って歩き始めよう。となっていました。
でも私たちがトレイルを歩き始めたのは朝10時。寝坊してしまい、丁度、夏の正午前後を歩くことになってしまいました…しかも持ってきた水が2リットルほど。おにぎりやチョコレートやビーフジャーキーなどの食料は持ってきましたが、もっと水を持ってくるべきだったと後で後悔する事に。
大変さを知らないため、あまり深刻に考えずに出発。娘を担ぎながらいきなりのスイッチバックの連続を快調に登っていきます。いつまで続くのだと思うぐらい何回もスイッチバックして、高さも半分ぐらいまで来たかなぁと思う場所で取ったのが上の写真でした。この場所までは、トレイルは日陰になっていて快適でした。
その後、道はちょっとした渓谷の中を通ります。これが最後の日陰で、1時間ぐらい経過していたでしょうか。食事と水分を取り、30度以上の暑さの中、トレイルを歩き始めます。この道、景色の変化に富んでいて、渓谷のあとは周りの岩の色が赤っぽいのから白っぽいのに変化し、岩の模様も替わります。それにしても暑く、水分がどんどん蒸発します。帰りの水分がなくなるんじゃないかと心配になり、一度に飲む量を減らしたりしていました。
実は道に迷うことはないだろうと思い、マップを持ってこなかったので、今どのぐらいの距離を歩いたのかが分かりません。ポイントの高さは分かっているので、登るに連れて近づく頂上との距離で、後どの程度かかなぁと思いながら歩くこと3時間、崖の頂上まで辿り着きました。ここからは絶景が拝めます。今まで歩いてきた苦労も吹き飛びましたが、帰りの水は半分より少なくなってしまいました。
Observation Pointまでは、崖の頂上を少し歩く必要があります。Observation Pointまで行くと、バージン川や渓谷が一望できるので、せっかく来たのだからともう少し歩くことにしました。山火事で焼けた後がある場所と過ぎ、30分ほど歩くと到着。ここからの景色が、このトレイルでは一番でした。足元から落ちる崖の下に、蟻のようなバスが道を走っているのが見えました。Angels Landingを見下ろし、公園内でもっとも高い場所です。
Zionの辺りは、もともと真っ平らな大地だったそうです。Cand Circleに数ある国立公園の多くはコロンビア台地が隆起し、その後に川による侵食によってCanyonが出来るという過程を経てますが、Zionも谷底を流れる穏やかなバージン川がこれだけの渓谷を作りました。途方もない年月による自然の芸術です。
さて、問題は帰りでした。おそらく2時間で帰れると見積もれましたが、水が少ないのです。昼2時過ぎに出発、娘を担いで足元に気をつけながらもどんどん下ります。帰りは道が分かっているので気持ち的には楽です。
がしかし、渇きが強烈で、娘が欲しいと言えば飲ませないわけにはいかないので、残り1/3ぐらいの場所で、水が無くなってしまいました。そこで、渓谷で休んでいた他のトレッカーで、同じように下ってきた男女3名のグループが沢山の水を持っていたので、お願いして分けてもらいました。貰った水はお湯のように熱くなってましたが、生き返るような気持ちで一気に遠慮なく飲んでしまいました。もし彼らが水をくれなかったら、トレイルを下りバスに乗ってLodgeに到着するまでの1時間、大変な思いをしたことでしょう。私は大丈夫でも妻子は相当へばったでしょうし、体調を崩してもおかしくないと思うと、事前の準備不足に反省しきりでした。
Lodgeに帰り、十分な水分補給をした後、今日の宿を探しにSpring Daleの町に行きました。幾つか見て回った結果、今日は初B&Bにすることにしました。B&BとはBed&Breakfastの略で、朝食付きの民宿という感じでしょうか。$90ぐらいで綺麗な小さいB&Bで、主人が愛嬌があって感じが良かったです。部屋も事前に見せてくれ、その上で決めることが出来ました。
荷物を部屋に入れ、溜まった衣類を洗濯機に掛け、夕飯に出掛けました。今日は友人N君の家族と一緒食事の予定です。彼らもドライブ旅行をしていて、Zionで待ち合わせすることにしていたのです。携帯電話で連絡が取れ、公園入り口で再開。私は髭を伸ばしっ放しで彼は髪を伸ばしっぱなしでした。Spring Daleの中華料理店でお互いの近況や旅行の情報交換をし、最後は彼らから「炊き込みご飯の素」まで貰ってしまいました。かたじけない。



