エンジェル氷河と氷河湖
朝、キャンピングカーの天井で何か物がぶつかる音で起きる。1度だけでなく何度も繰り返しぶつかっているようだ。何だ?鳥か?投石か?と思案する間も繰り返されるので、一家の主として外を捜索する事に。外に出て天井を見ると、キャンピングカーの上から物が落ちてくるのが見えた。キャンプサイトの上は背の高い松が伸びていて、よく見ると木の上でリスが暴れている。どうやら奴がどんぐりや葉をかじって下に落としているようだ。なんともキャンプサイトらしい出来事で家族で驚いた。
今日は一日Jasperでハイキング。まず始めに行ったのはエンジェル氷河と氷河湖を見に行く1時間足らずのトレイル。Jasperの南に9月でも雪を湛えるマウント・イデスMt.Edethがあり、その東斜面にエンジェル氷河と氷河湖がある。駐車場が早く一杯になるとの情報があるので、日曜日の今日は出来るだけ早くと思っていたのだが、キャンプ場からトレイル前の駐車場に着いたのは11時前。駐車場は満車だったが、その直ぐ手前の広い道に路上駐車している車の列に並べることが出来た。10分ぐらいでそこも全て一杯になったので、やはり朝早くに着くべきだろう。
トレイルは氷河湖と氷河が見れるルートと、その奥に花畑を見に行くルートがあり、両方行くと合計3時間・標高差370mはあるようだが、母まで連れては行けないので、氷河と氷河湖だけを見に行くルートにした。Loopになっているルートを、右手の比較的平坦な方から歩き出し、娘をおんぶしつつ歩くこと30分。目の前に一部だけ見えていたエンジェル氷河が、その姿をエンジェルの姿に変えるくらいに近づいた時、丘を越えたその先に氷河湖が姿を現した。乳白色気味の緑色の湖に流氷のような氷の塊が沢山浮かび、その先にはエンジェル氷河が巨大な姿で浮かんでいる。想像以上に印象的な風景で、カナディアンロッキーで一番の風景かもと思わずにはいられない。
ここでおにぎりを食べつつ、娘と氷河湖に石投げなどしてゆっくり過ごす。周りの人の中には、氷河湖の氷の上に乗っている人もいたが、これは危ないのでさすがに遠慮しておいた。小一時間ほど、思ったよりゆっくりと休んでいたら、時々小さな雷が鳴るような音が聞こえた。これは氷河が崩れる時の音のようで、小さな氷がエンジェル氷河の上を転げ落ちていたりする。そんな風景を見ていると、驚いたことに眼前の氷河が轟音と共に崩落したのだ。それも2回。
1回目は場所が分からずに見逃したが、5分後ぐらいに二回目の崩落が同じ場所であった時は見逃さなかった。氷河は毎日移動していて、崩落は毎日あるようだが、見ごたえのある大きさの氷が氷河湖に崩れ落ち、その余波で湖面に浮かぶ氷がこすれあってコツコツと地鳴る様は幻想的だ。いつ行っても見れるかどうかは分からないが、気軽に来れて短いトレイルの割には他に無い光景が見られるエンジェル氷河と氷河湖のトレイルは、カナディアンロッキーで一番のお勧めハイキングコースだ。
町に戻ってきたら3時頃になっていた。洗濯をしつつInternetにつないでメールチェックをしたりし、気がつけば5時。まだ夕食までは時間があるので、マリーン渓谷に行くことにした。車で15分ほどマリーン湖方面に走るとすぐに到着。
駐車場の直ぐ近くに渓谷はあり、30分ほど歩いてUpper Fall Loopで滝を見た。この渓谷はカナディアンロッキーで最大の規模らしいが、それよりもその渓谷の狭さと深さに驚かされる。場所によっては両手を伸ばせば届きそうなぐらいに狭い渓谷は、(行ったことないけど)噂に聞くアメリカのザイオン国立公園Zion NPのナローズNarrows最深部を彷彿とさせる。その渓谷を上から眺める形でトレイルは作られていて、これも気軽に見れる割には中々の風景だ。バンフ近くのジョンストン渓谷Johnston Canyonよりもお勧め。
その後、マリーン湖にはいかず、キャンプサイトに帰って早めの夕食を食べ、早めに就寝することにした。マリーン湖のスピリット・アイランドはよくパンフレットなどで見るカナダを代表する風景。その島を見に行くのに一人$35/90分のクルーズに参加しないといけないらしい。これを見ずしてジャスパーJasperは語れないらしいが、アメリカのグレーシャー国立公園Glacier NPで同じような風景を無料で見たので、1万円以上も払う気になれずに断念。
これで、明日からは一路シアトルSeattleに向けての帰路となるが、まだ見てないルイーズ湖Lake Louiseとモレイン湖Moraine Lakeに寄らないといけない。ちょっと回り道になるので、旅程の立て方をもっと考えれば良かったと思った。(当初はカナディアンロッキーのハイライトと言うアイスフォールド・パークウェイIcefield Parkwayを南北両方から走りたいと思ったのだが、北行きだけで十分だったか…)




