2006年07月18日

雨のタイオガロード

いよいよ、ヨセミテ国立公園に今日は到着。アメリカ三大国立公園はイエローストーン・グランドキャニオンとこのヨセミテだと言われるそうだ。本来、ヨセミテへは西からアプローチし、サンフランシスコから4時間で行ける距離だ。しかし、私はシエラネバダ山脈を東から越えて通るタイオガロードというパノラマハイウェイを通りたいと思い、マンザナールを経由して東からアプローチすることにした。

Mammoth Lakeからタイオガロードへの登山口があるLee Viningまでは直ぐ。ちょっと北に寄り道してその昔金鉱が発見された町に立ち寄ったが、雨だし有料だし時間も押していたので見学は中止。写真だけ取って帰って来た。

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さて、いよいよタイオガロードだ。あいにく曇り空だったが、どんな道なのかととても楽しみ。登り始めると直ぐに残雪をまとった花崗岩の岩山と氷河の滝と緑が広がる絶景が続く。

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峠を越えると国立公園の入り口があった。ここからはイエローストーンのような森と山の風景が続く。曇っていなかったらずっと綺麗に違いない。

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途中ハーフドームを東側から見るポイントに立ち寄ったりしながら、ライオガロードを抜けるのに2時間は掛かった。シエラネバダ山脈を西に越えると晴れる事をひそかに願っていたが、あいにく曇り空は続いた。

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もう夕方になっていたが、一応バレーの下見に行った。ヨセミテの見所はバレーに集中している。有名なヨセミテ滝は豊富な水量を誇っていた。夏場後半になると枯れてしまうと聞いていたので心配したが、まだまだ大丈夫だったようだ。

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今日の宿は公園南端のWawonaにあるWawona Hotel。ヨセミテ国立公園は広く、中心のヨセミテバレーから1時間も山道を走らなければならなかった。夕食はホテルで食べることにしたので、その前に部屋に荷物を運ぶ。Check-inの際に「ヨセミテは熊が出るので食べ物を車に残さないように」との事だったので、チャイルドシート以外の全ての荷物を部屋に運ぶのは大変だった。
ロッジはとても歴史を感じさせる作りで、部屋もお上品(?)。実は予約の空き状況の関係でトイレ・バス共同の部屋を選んでしまっていたらしく、不便でちょっとこまった。

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2006年07月19日

神々の楽園 ヨセミテバレー

一夜明けて、ヨセミテは快晴となった。朝露が残る緑に晴れ渡る青空で、なんと清々しい朝だろう。今まで巡ってきた荒野と峡谷の国立公園とは随分趣が違う。ヨセミテはどこか、シアトルのあるNorth Westの国立公園と感じが似ている。
写真はWawona Hotelの本館。とても簡素だが、落ち着いた清潔感のある建物だ。

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今日は一日ヨセミテバレーで過ごす。今晩もWawonaに宿泊なので、ヨセミテバレーまで1時間の山道はちょっと遠い。バレー内のホテルが取れなかったのは失敗だった。くねくねした山道は途中片道通行になっていたりしてヨセミテバレーまで1時間は掛かる。

南からヨセミテバレーにアプローチすると、トンネルビューというポイントを通る。トンネルを東に抜けたあたりに、バレーを一望する展望台がある場所がそれ。道のすぐ傍だから見逃すことはないだろう。

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まるで一枚の絵のようだ、とここを見て誰しも思うのではないだろうか。左の大きな岩壁がエルキャピタン。中央右に見える滝はブライダルベール滝。バレーの上部に流れる川がここで突然中空へと飛び出し、霧のような滝となって流れ落ちる。川が見えないので、どこから水が流れてくるのだろうと不思議に思う。バレー中心部は下に広がる森の奥になり、道はブライダルベール滝の前を通って奥へと伸びている。

車は森の中をマーセド川上流へと進む。しばらく走るとエルキャピタンの脇を通り抜ける。下から見上げるエルキャピタンの大きさには驚かされるが、この岩を登るクライマーがいるというのにも驚かされる。

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さらに進むと森を抜け見晴らしの良い草原に出る。ここからはヨセミテで一番の落差があるヨセミテ滝が望める。2・3日前は天気がぐずついたお陰か、水量は十分だった。写真だと分かりづらいかも知れないが、かなりの落差で3段合わせると740mで世界5位だ。

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青空の下、ヨセミテバレーは何処を見ても絵になる。さらに奥に進み、Visitor Centerのあるエリアで駐車場に車を停めた。実はヨセミテバレー内はほとんど車を停める場所が無く、Visitor Centerの近くの駐車場ぐらいしか停められない。そこからはバスにのってバレー内を移動するのだ。

駐車場は近いと言ってもVisitor Centerまで歩くと結構遠い。Visitor Center近くにはレストランやギフトショップやグロッサリーが集まっているので、ちょっとした買い物をしながら移動した。Visitor Centerでは地図やトレイルの情報を貰ったが、その時に「熊に注意してね」と言われ、見てみなさいと示されたのがこの掲示。

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ヨセミテは最も熊が出る国立公園と言われるほど熊が多いらしい。毎週数件は熊により被害が出ていて、車を壊されたりテントを破られたりと結構深刻なようだ。人に慣れてしまった熊がこうした行動を繰り返すと、いずれ人と接触してしまう恐れがあるため、レンジャー達は食べ物などを一切車内に残さないようにと何度も警告していた。

Visitor Centerの隣にはアンセルアダムスの写真館があり、彼が撮った有名な写真の数々が絵葉書になって売っていた。写真集なども豊富に揃えてあり、彼のファンならとても興味深い場所だろう。

そうこうしている内に、あまり時間が無くなってしまった。ヨセミテでは移動に思った以上に時間が掛かる(宿泊がWawonaだからというのもあるが)。長いトレイルは歩けないので、短めのロウアーヨセミテ滝トレイルを歩くことにした。ヨセミテ滝は三段になっていて、その一番下の滝の目の前まで歩くトレイルだ。

トレイルを歩く途中、リスがしょっちゅう目の前を横切る。そこでふと「リスが松ぼっくりを食べるとエビフライが出来る」というコネタを妻が披露。なんの話かというとこういうこと。

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リスはよく松ぼっくりを齧っているが、我々がとうもろこしを食べるように、周りの皮(?)をがりがり齧るので、中心だけが残った結果、エビフライのような形になってしまうのだ。以前、関西の某探偵ナイトスクープという番組で紹介されていたコネタだが、実際に見るのは初めて。もしご近所にリスが居て松の木があれば、エビフライを探してみてはどうでしょうか?

歩くこと30分。着いたロウアーヨセミテ滝は、一番小さな滝と言えどもかなりの迫力だ。多くの人が滝つぼ周辺で休息していたが、その人と滝を比べると滝の大きさが分かるだろう。ロウアー滝の落差は98mらしい。

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トレイルから戻るともう夕食の時間だった。Visitor Center近くのカフェテリアでピザなどで軽く。今日もWawonaで宿泊なので1時間も車を走らせて帰った。やっぱりちょっと遠い…Wawonaで連泊はあまりお勧めしません。ちょうど夕暮れ時で遠くに見えるハーフドームが赤く染まったり、バレーの外に見える雲がオレンジに輝いてとても綺麗だった。

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2006年07月20日

ヨセミテといえばキャンプ

今日もヨセミテで一日過ごし、夜は久しぶりのキャンプ。これで通算5回目。前回がモニュメントバレーだったのでかなり前だ。途中、天候の悪さと気温の異常な高さでキャンプに向く環境ではなかったが、ヨセミテの気候は暑くなく寒くもないので、キャンプも快適に過ごせるだろう。

いつものように遅めの朝食とCheck-outを済ませてヨセミテバレーに到着したら昼前。キャンプ場は特に予約はしていなかったので、当日先着順のキャンプ場()に向かった。ヨセミテの多くのキャンプ場は予約制で、随分前から予約は埋まるのだとか。特に7月はハイシーズンなので、6月初旬にWebの予約ページで見たら何処も空いていなかった。

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あてがわれたサイトは何の変哲もないが広くて清潔な場所。今まで利用してきたキャンプ場に較べれば普通な感じ。「ヨセミテに来たら是非キャンプ」と「地球の歩き方 ~ アメリカの国立公園」に書いてあったが、これならばモニュメントバレーのキャンプ場グランドティトンのキャンプ場の方がずっと印象深いのでお勧めだ。

昼ごはんを食べ、今日のメインであるグレーシャーポイントGlacier Pointに移動。Glacier Pointはヨセミテバレーを見下ろす位置にあり、ハーフドームが真正面に見える絶景ポイント。ぐるっと谷を回って崖の上へと上がる道がついていて、車があれば自分で行くことができる(バレーからツアーバスで行くことも可能)。行くだけで1時間弱掛かるので半日仕事だ。

トンネルビューを抜け、Wawonaに向かう途中でGlacier Pointへの分岐がある。気持ちよく山道を登ること20分ほどでその分岐に差し掛かった時、左折のために減速しようとブレーキを踏んでも、なんとブレーキが利かない!!!!!
前方で同じく左折をしようとしていた車の横を抜け、対向車線を5mほど走ったところで上り坂になっていたので何とか無事に停車出来た。15年近く車を運転していて、ブレーキが利かないなんて事は初めてだ。何があったのだろう…と思ったら、サイドブレーキが下がりきって無かったことにすぐに気がついた。
朝食の後からずっと、サイドブレーキが下がりきらずに微妙に減速を受けながら走っても気がついてなかった。上り坂ばかりだったから坂のためもあり気がつかなかったのだ。それにしても、たまたまブレーキを踏むのが登り道の左折で、対向車線に車がいなかったから何も事故が起こらなかったが、普通なら大事故を起こしているだろうミスだ。何てことだ…と自失呆然。
しばらくするとブレーキは回復した。きっと摩擦によって気泡などがブレーキオイルの中に出来て利かなくなったのだろう。

気を落としてばかりも居られないので、ゆっくりと慎重に走りだした。くねくね曲がりながら徐々に高さを稼いでいく。途中、霧が下から風で上っている場所があり、今日は天候が変わりやすいなと思っていたそのすぐ後、とうとう土砂降りになってしまった。
あまりに強い雨のため、走行するのも危険を感じたので脇道に停車。すると、しばらくして大粒の雨になりやがて雹(ひょう)が降り始めてびっくり。

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雹は一時的だろうと思っていたら、どんどん大きさをまして停車している車の屋根でやかましい音を立てながら降り注ぎ続けた。15分ほど振った後、地面には一面雹が積もっていた。

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今は7月下旬。夏真っ只中だ。それなのに急な天候の変化で雹が降るとは驚いた。局地的なものだろうが、トレイルを歩いてなくて良かった。

Glacier Pointにはついたものの、いつまた雨が降り出すとも知れない天気で、景色も良くはなかろうということで、車から降りるのもやめて帰ってしまった。ハーフドームだけは途中の道で車中から見えたので写真を一枚。また明日くれば良いだろうと思える余裕がこの旅の良い所。どうやら今日は天気はこのまま優れないようだ。テントは大丈夫だろうか。

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バレーのテントに戻ると、木の下にあるサイトだからか、あまり地面も濡れてなかった。あの雹は局地的なものだったのかも知れない。今日は特に何もしていない気がするが、災難続きだった。すこし旅の疲れもあったので、早めの晩御飯をYosemite Lodgeで食べ、少し買出しをしてからテントで寝ることにした。

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2006年07月21日

巨木セコイアの森 

テントで寝ると、真夜中に色んな動物の遠吠えが聞こえるのが定番。Yellow stoneと同じく動物(特に熊)が多いヨセミテでのキャンプでも、狼ではないと思うが、やはりコヨーテか犬か何かの動物が吼えていた。朝方の冷え込みはYellow stoneほどではなかったが、やはり旅の疲れが出てきたのか、起きた時に体が重く感じた。

今日は結構忙しい。実はヨセミテから4時間ほど南にあるセコイア・キングスキャニオン国立公園に行く予定にしていたのだ。しかも夜はセコイアの森でキャンプ。この旅でもっとも疲れる日になるであろう。

朝食をYosemite Lodgeで食べた後、昨日は悪天候に見舞われたGlacier Pointにもう一度向かう。今日は良い天気なので雨ということはなかろう。昨日のようなトラブルもなく、無事にポイントについた。

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Glacier Pointからの眺めは、これぞヨセミテ!と呼べる迫力だった。真正面にハーフドームが見え、右手には2つの大きな滝(ネバダ滝とバーナル滝)が音を立てて流れ落ち、足元に落ち込む絶壁の裾野にはヨセミテバレーが見下ろせ、左手にはヨセミテ滝も見える。川が削ったグランドキャニオン周辺の峡谷とは違い、ヨセミテバレーは氷河が削って出来た峡谷なので、まるで何かで削り落としたかのような岩の形になっている。ハーフドームも写真で見るよりずっと迫力がある。娘も思わず(?)見とれてしまったようだ。

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ここからは、パノラマトレイルと言って、右手にぐるっと迂回してバレーを望みながらネバダ滝を回ってバレーに降りていくコースがあり、8時間ぐらい掛かりそうだが歩いてみたいと妻に言ったら反対された。また、ハーフドームの上に上る往復12時間ぐらい掛かるトレイルがあり、実際にGlacier Pointの望遠鏡でハーフドームの頂上を見ると、なんと岩の端に20名程度の人が確認できた。日の出前に出発して、昼頃に頂上に到着するのだそうだ。あの絶壁をのぼるのではなく、裏手から上るルートがあるそうだ。このトレイルも、ファントムランチへのトレイルと同様、一生に一度で良いから行ってみたいものだ。将来娘が一緒に登ってくれたりしないだろうか?

Glacier Pointの次はセコイア国立公園へ移動。昼ごはんを途中で食べ、お腹いっぱいになって眠くなった妻子を後部座席に乗せ、私は4時間のドライブとなった。CA-41を南下、途中の景色は夏のカリフォルニアらしく、枯れた草原(これをゴールデンカラーと言って愛でなければならないらしい)につつまれたなだらかな丘陵地帯を走る。

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FresnoでCA-180に乗り換え、東に進むと突然CA-180は道が途切れ、普通の地道に乗り換えてさらに東に走る。ちょっと道に迷って30分ほどロスしたものの、何とか4時間強でセコイア国立公園に到着した。

公園の入り口に、枯れて倒れてしまったセコイアの巨木があったが、さらにキャンプ場に向かう途中、道のそばに突然現れたセコイアの巨木に思わずびっくり。初めて見るときっと誰しも感動します。2年前に始めてサンフランシスコの町にある公園でみたレッドウッドの高さにもびっくりしましたが、セコイアの巨木は幹周りの大きさがレッドウッドの比ではありません。しかもレッドウッド並みに背が高い。これは思っていた以上に楽しめそうです。

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今日はキャンプ場まで行ってテントを張り、遅めの食事を近くのホテル(Wuksachi Lodge)で食べました。中々美味しかったです。

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テントサイトはセコイアではないけれど背の高い木々に囲まれていました。明日は巨木の世界にどっぷり浸ろうと思います。

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2006年07月23日

熊事件

暑い!なんて暑さだFresno!昨日到着したのは夕方だったのでまだマシだったが、今朝Check-outした時には殺されそうなぐらいの熱風と日差し。この中で走ったら5分も持たないだろう。駐車してあった車は中のタオルがパリパリになるぐらいの乾燥。これがカリフォルニアか?!と思うぐらい、ベイエリアとはあまりに違う気候です。

さっさとFresnoを抜け出し、今日はヨセミテに再度移動。わざわざまた戻るのは、Ahwahnee Hotelが予約出来たから。Ahwahnee Hotelはヨセミテバレー内にあり、「一度は泊まってみたい憧れのホテル」(「地球の歩き方 ~ アメリカの国立公園」参照)だと知り、これは是非泊まってみようと思ったのだ。

ヨセミテには昼過ぎに南口近くのWawonaに到着。昼食を買出し、バレーまでの1時間、車内で昼ごはんを食べながら移動。バレーに着いたら3時過ぎになっていた。早速Ahwahnee HotelにCheck-inし、車をホテルの駐車場に停め、バスでバレー内を回った。今日は快晴で、どこを見ても景色が映えている。

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本当はネバダ滝まで歩いて行くミストトレイルか、ゴムボートを借りてマーセド川下りに挑戦したかったが、時間が中途半端だったのでミストトレイルも川下りも出来そうにない。明日はヨセミテを離れるが、時間があれば挑戦しようということになり、折角だからホテルでゆっくりすることにした。

部屋は3Fの端にあった。キングベットが1つだけのこじんまりとした部屋。でも内装は一つ一つ手抜きが無い品でとても居心地が良い。これはやはりただ寝るだけだと勿体無い。

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ロビーや中庭はとても落ち着いた空気が流れていて、これまで泊まったことのあるどのホテルよりも上品だ。マレーシアのダタイに行った時、初めて高級ホテルとはこういうものかと思ったが、Ahwahnee Hotelはまた違った心地よさがある。

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シャワーを浴び、部屋でゆっくりしてから夕食に。料理はやや高めだが驚くほどではない値段で、内容はデザートがとても美味しかったことが印象的だった。

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しかし、今日のメインイベントは食事が終わった頃にやってきた。レストランの入り口にレンジャーと黒スーツのホテル係員が入ってきたかと思うと、私たちのテーブルまで来て立ち止まり、「Mr.○○はあなたですか?」と聞いてくる。はいと答えると、車は?と聞くので黒のシビックだと回答。すると「残念ながらあなたの車に熊が侵入しました。」と告げられた。

は? 熊?? 侵入!!!

「What???」っと驚いて言葉が出ない私に彼らは「車を立会い検分して欲しい」と言うので、家族をテーブルに残し駐車場へ向った。歩く途中も「何か車内に食べ物を残してませんか?」とか「車内に貴重品などは?」と幾つか質問をされたが、私は信じられないという顔で呆然としながらチャイルドシートは残していたがと答えた。まさか熊が車に入るとは信じられない…

がしかし、事実私のシビックはめちゃめちゃになっていた。

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写真では分かりにくいが、進行方向向いて右後側の扉のガラスが木っ端微塵になっていた。熊はここから爪をドアとフレームの間に挟んでドアを開けて中に入ろうとしたのだろうと説明を受ける。しかし、鍵が掛かっていたのでドアは開かず、車内に熊が乗り込む(驚くことなかれ、その映像はVisitor Centerで見れます。器用に中に入るのですよ…)事も状況からどうやら無かったようだと説明される。
車内の物で無くなった物は無いか?とか、車内には食べ物は本当に残ってなかった?とか念入りに聞かれた。実は昼に車内で飲食をして、その匂いが車内に残っていたと思ったが、とっさにその説明はしなかった。チャイルドシート以外思い当たる点はないと説明すると、「もし食べ物を残していたら罰金(10万円以上)だったよ」と言われた。ヨセミテでは熊の出没が問題になっていて、運転者には食べ物を車内に残さないのが義務付けれられているのだ。チャイルドシートも注意されているが、これが原因での罰金は科していないそうだ。匂いは罰金対象になったかどうかは不明…
更に、実は同日同時間帯に同じホテルの駐車場で他2台の車にも熊が侵入したという事実が発覚。レンジャーは「いつもの熊だな」とつぶやき合ってます。毎週のように熊が車を壊す事件が起こるヨセミテの夜は本当に食べ物(と匂い!)に注意しましょう。

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(4日前にこの警告を読んだ時はまさかこんな事になるとは思いもしなかったが…)

散らばったガラスの破片などは、ホテルの人が掃除機を持ってきて一緒に片付けてくれました。更にガムテープで応急処置。明日、公園内にある車修理ステーション(そんな物があるという事実がアクシデントの多さを証明してますね)に行けばもう少しマシにしてくれるとの事でした。
ある意味、二度と忘れることはないであろう思い出を、ヨセミテで作ってしまいました。あーぁ…

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2006年07月24日

さらばヨセミテ

衝撃の熊事件から一夜明け、じたばたしても仕方がないので、ゆっくりと朝食を食べる。オムレツバーと言って中に入れる具を自由に選んで目の前で焼いてくれるサービスがあり、プロのオムレツ技が面白く、作りたてふわふわのオムレツは最高に美味しかった。

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Check-out後、妻子が初めて車と対面(昨晩は遅かったので)。もはや変わり果てた姿になった我が家のシビックは、駐車場でも行きかう人達の注目の的。「何があったのか?」と何回も聞かれてその度に笑顔で説明すると、慌てて車内に残した荷物を取りに帰る人多数。皆ジュースとかクーラーボックスに入れて残しておいたりしているんですね…

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さて、今日は大変です。予定していたトレイルとかはもう諦めて、この壊れた車でどうやって残りの旅を続けるのか考えないとなりません。保険会社に早速電話をし、事故の経緯を一から説明すると、どうやら「動物トラブルは保険でカバー」されるのだそうです。なんと、これは珍しくは無いらしく、通常の保険であれば動物に衝突したとかのケースもカバーされるのだそうです。確かにフリーウェイとか走っていると普通に小動物の死骸が転がっているアメリカの道路。それだけ車体が傷つくトラブルは多いのでしょう。
事故がファイルされると、今度は修理を何処でしたいか?と聞かれました。これからサンフランシスコへ向かうので、もしそこで修理が出来るなら…と微かな希望を込めて修理屋を手配してもらいました。

次に、とりあえず公園内の修理工場に行って応急手当をしてもらいました。ビニールとテープを張っただけですが、タダでやってくれました!親切ですね。やさしさが心に沁みます…黒が白になっただけに見えますが、実は結構丈夫なテープで張ってくれて、これでワシントン州まで帰ることも可能だよと言ってました。ガラスの代わりにちょっとダンボールを挿みましたが、高速走行で石などが飛び込んで来ると危ない気がします。

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修理も終わり、昼もとうに過ぎてしまったので、トレイルを歩く気力も無く、あっさりと公園を跡にしました。途中、バレービューというポイントで最後のヨセミテを眺めるために停車したら、またもや周りの観光客の注目の的に。笑顔で熊に襲われたと説明するとアメリカ人もビックリでした。

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それにしても、ヨセミテではブレーキは利かなくなるし、雹は降るし、熊には襲われると良い事ありません。大学受験でも憧れだったUCバークレーには袖にも掛からず不合格だったし…ひょっとして憧れのシリコンバレー/カリフォルニアとは縁が無いのか?

ヨセミテからサンフランシスコまでは結構遠く、4時間半ほど掛かってサンノゼSan Joseという所謂シリコンバレーの街まで移動。夕食は日本料理屋で久しぶりにうどんとお寿司を食べました。美味しかった。
途中、巨大な風力発電の風車が密集している地帯を通りました。カリフォルニアでは自然エネルギーへの投資と取り組みも半端じゃない規模でやってます。ITの次のInnovationも、またこの地が中心となって行くのだろうかと思わせるのに十分な迫力でした。

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